0

FASHION 2019.07.08

水原希子が夢や細野晴臣、SNS、Office Kiko について語る

5min

水原希子のインタビューが、SSENSE に掲載。夢や YMO の細野晴臣、ソーシャルメディア、そして自身が手がける Ofiice Kiko (OK) について語っている。

故郷とは、どのように定義できるだろうか。水原希子と茂木モニカにとって、それはクリエティブなコラボレーションを通して見出されるものだ。

水原の生まれはテキサス、茂木はワシントンだが、ふたりとも幼い頃に日本に移住したため、日本文化はとても身近なものであると同時に、どこか遠いものでもある。5年前に出会って以来、ふたりは共に様々な仕事をしてきた。LUCUA Osaka から Dior (ディオール) まで、茂木は水原の出演するテレビCMの撮影や監督を手掛け、今年後半には、長編映画も一緒に撮ることになっている。

茂木は、水原のブランド OK (Office Kiko) のクリエイティブ ディレクターを務め、Esperanza とコラボレーションしたギャル靴コレクションのデザインから、細野晴臣のツアーグッズのデザインまで、プロジェクトのコンセプトに携わっている。友人として、コラボレーションの相手として、そしてファミリーとしてのふたりの関係を祝して、今回、茂木は東京で水原を撮影し、ふたりの友人、円奴のオモチャであふれる新宿のアパートや汐留の駅で、エイリアンの気分に浸るのがどういうものかを再現した。

夢のこと

この映画のオーディションを始めた頃、変な夢をたくさん見ることがあった。毎日、違う動物が出てくる夢だった。最初に見たのは、白い赤ちゃんライオンを抱いている夢、2日目は、王冠を被った緑のカエルが私に向かって「友達になりたいからついてきて」と言う夢だった。その次の日は、池に鯉がいて、岩の上に大きなヘビがいる夢を見た。こんなふうに続けて動物の夢を続けて見たから興味が湧いて、その背後にどんな意味があるのか、ネットで探し始めた。すると、どうやら白い赤ちゃんライオンも、カエルもヘビも、幸運のシンボルだとわかった。夢が私に語りかけてくるような気がしたし、そのおかげで現実の中で前向きになることができた。そして、私はオーディションに受かった。

デジャヴな夢のこと

東日本大震災が起きる3月11日の1週間前、妹と一緒にガラス張りのタワーにいる夢を見た。そこから見える景色は、美しいビーチだった。私たちは、すごくいい天気だね、という話をして、そこへ泳ぎに行く計画を立てた。そしてちょうど出かけようとしたときに、巨大な津波が水平線に迫っているのを見た。あれは本当に奇妙な偶然だった…。思えば、私は子どもの頃からずっと、たくさんデジャヴを経験している気がする。以前は夢日記をつけていたけれど、ぐっすり眠れなくて、これではダメだと思ってやめた。夢を記憶するようになると、脳による現実の認識が変化し始める。繰り返し殺される夢を見ることには、どうやら良い意味があるらしい。それは、人生における変化の到来を予言している。古いバージョンの自分を殺して、新しい自分に生まれ変わるということだ。

ソーシャルメディアのこと

寝る前に携帯を見ると、休息の質が下がる。Instagram (インスタグラム) が夢に出てくることだってある。インターネットのおかげで、世界は奇妙に、身近で狭くなった。そのせいで人々は、アイデンティティを確立しなければ、というプレッシャーを感じている。だって、何もかもがぼんやりしているから。私が言いたいこと、わかるよね? 何もかもが、すごいスピードで変化していて、情報もトレンドもあっという間に広まる。毎日、場所や文化や言語の違いにかかわらず、あらゆる場所で起きていることを目にすることができる。情報があふれている。

騒ぎになったアートのこと

最近、とても好きなパトリシア・ピッチニーニ (Patricia Piccinini) の作品「Bootflower」の写真を投稿した。私はずっと彼女の大ファンで、この前デンマークで彼女の展覧会を見たから。でも、あんなにネガティブな反応のコメントが来るとは思ってもみなかった。アートの解釈を狭い考えの中に留めておく理由なんてないのに。

大好きなキャラクターのこと

ナウシカは私の永遠の憧れ! いつか彼女のようなキャラクターを演じてみたい。彼女は行動で平和を体現していて、決して暴力に頼らない。

細野晴臣のこと

OKでツアー グッズを作るよう、細野さんに依頼されるなんて信じられなかった。初めて彼に会ったのは、私の初めての映画「ノルウェイの森」のセットだった。彼もちょっとした役で出演していたから。私はイエロー・マジック・オーケストラ (YMO) から入って、それから彼のレコードも全部聴くようになって…、私たちにとって彼は世界でいちばん好きなミュージシャンで…、そんなとき彼が日本、台湾、香港ツアーを発表して…、私とモニカと佑果で各都市まで追いかけていった。そして楽屋で彼にあって、友達になったんだよね! そして今やロサンゼルスで細野さんと一緒にOKのパーティーを開催するまでになり、素晴らしい音楽を聴くために、友だち全員を集めている。

OFFICE KIKO のこと

Office Kiko は私の会社の名前で、OKは私のプロジェクトの名前。クリエイティビティの発揮できるプラットフォームとしてOKを作り、尊敬する友人やアーティストと楽しみたかった。自分のアイドルとコラボレーションするのは素晴らしかった。たとえば最近だと、90年代から歴史に残るようなギャル靴ブランドを作っている Esperanza とのコラボがそう。私は「egg」というギャル雑誌を毎日のように読んでいて、そのモデルはいつも Esperanza の靴を履いていた。すごく手軽な値段だったから、私もずっと履いていた。ブランドに声をかけてもらって、コラボしたいと思ってもらえて、あのエネルギーを取り戻せて、すごく良かった。こういうことをさせてもらえるというのは素晴らしい。アーティストが成長できる場所を持って、より良い世界を作る…。これこそ、ずっと私がやりたかったことだと思う。


水原希子が着用している洋服やアクセサリーは こちら でチェックできる。

ssense.com


インタビュー: Monika Mogi
写真: Monika Mogi
スタイリング: Monika Mogi
ヘア&メイクアップ: Rie Shiraishi
協力: Maruyacco
翻訳: Kanako Noda

この記事が気に入ったらシェアしよう!

  • twitter
  • LINEで送る
お気に入りボタン 0 Shares

この記事が気に入ったらいいねしよう!

RELATED POSTS

関連記事

Lady Dile オンラインストアをリニューアルオープン
MINTCREW x #FR2 Capsule Collection