パーカーは和製英語?!
ここ数年のストリートウェアブームの影響、さらに11月に入り気温も随分下がってきたということもあり、毎日のように雑誌やメディア、SNS などで「パーカー」や「フーディ」という言葉を目にする。
数年前まではどのメディアも「パーカー」という言葉のみだったが、ここ最近は「フーディ」と記述するメディアも増えてきた。当メディアは「パーカー」と「フーディ」という言葉をアイテムによって使い分けているが、正直言うと普段の会話では「フーディ」という言葉はほとんど使わず「パーカー」で統一してしまっている。統一している一番の理由は「フーディって何?」という質問が非常に多く、いちいち意味を説明するのが煩わしいからだ。もちろん、展示会に伺った際のアパレル関係者との会話や、商品を熟知しているショップ店員さんとの会話ではきちんと「フーディ」と言っている。原宿の Noah Clubhouse の店員さんはきちんと「フーディ」と言っていた。
パーカーの語源と意味
フーディの正式名称
最初に言っておくが、海外のショップで「パーカーどこですか?」とショップスタッフに尋ねると、フード付きの防寒コーナーへ案内される。スウェットコーナーへは案内されないので注意しよう。
パーカー (Parka) の語源はイヌイット語で、アザラシやトナカイなどの毛皮で作ったフード付きの防寒着を指す。フーディ (Hoodie or Hoody) は、フード付きのスウェットを指し、正式には Hooded Sweatshirt (フーデッドスウェットシャツ) と言う。ブランドによって呼び方はさまざまだが、Supreme (シュプリーム) は、商品名に正式名称の Hooded Sweatshirt と付けている。だが、大半の海外ブランドはフーディと略している。
パーカーとフーディの違いは、パーカーがフード付きのアウター (防寒着) で、フーディがフード付きのスウェットシャツと覚えておけば良い。下の2枚の画像と商品名を見れば明らかだろう。
THE NORTH FACE
Vostok Parka
¥45,000
424
Alias Hoodie
¥27,000
おそらく日本に「パーカー」という言葉が伝わったときに「フード付き」という部分のみが残ってしまい、フード付きスウェットまでもパーカーと呼ぶようになったのだろう。
キーチェーンのことをキーホルダー、ジーンズのことをデニム (そもそもデニムは生地名)、デニムジャケット (トラッカージャケット) を Gジャン、マグをマグカップと呼んだりと、ファッション関連だけでも和製英語は非常に多い。
和製英語を使うことは別に悪いことではない。ただ、本当の意味をきちんと知っておくことが大切なので、よく使う英単語の意味 (和製英語なのか) は最低限覚えておくべきだ。ちなみに、私は今後も相手を選びつつ「パーカー」と呼び続けるだろう。
All Photos: SSENSE
有料にはなってしまうが、ストリートウェアブランドのフーディを徹底比較したプレミアム記事があるので、気になった方はチェックしてみて欲しい。
ストリートブランドのフーディを比較検証
プレミアム記事: Supreme, NOAH, Awake NY, Bianca Chandon, Know Wave, Paterson. のフーディを徹底解剖。
LIFEWARES Staff
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